映画『エリジウム』 つづき (かんたん感想)

前回のポストで書きそびれたことがあったので。

<!ネタバレあり Spoiler Alert!>
映画『エリジウム』
ゲーム『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ』

雑感 つづき

  • テクノロジーいろいろ
    冒頭でマックスに歩み寄る警備用ドロイド、その背後に冷却用のファンが回っているのを見て、ちょっと内心ニヤリとしてました。そうだよね、機械である以上排熱からは逃れられないよね。他の映画ではそういうところまで映しているのはなかなか見たことがないなぁと思いました。現実・現在の技術からの地続き感があるというか。
    IDを皮膚に焼き付けるパンチも出てきました。改変を防止するため、また持ち運びの利便を図るために生体を利用しようという発想なんだと思います。でもそもそものIDが地上で偽造されていて、エリジウム側にはその区別がつかないなんて、ずさん極まりないですよね? あと、カーライルやパテル総裁の片側の頬の皮膚に文字が浮き彫りになってるのを見て、内心ゾッとしました。あれ、エリジウム住民はみんなどこかに似たようなIDを彫ってるんでしょうか。
    (どこの組織に「所属」しているかを示すために、人類は首から提げるカードとか、腕章、ユニフォームなどを使ってきましたが、そういった認識・分類のための情報を生体に直接埋め込む・彫り込むって、私にはまだ本能的な恐怖心があります。「所属」という本来概念的でしかない情報を生体と直接結びつけることで、「わたし」=「所属」という認識が促進されそうなんですよね。まあ世界の常識がそう変われば私も気にならなくなるのかな。)
    一方、今作でも仕組みは特に説明されてない技術の一つが、やはりあの医療ポッド。ガンや白血病はもちろん、損壊した顔面だって一瞬で治しちゃいます。どうなんでしょうね、あれ。DNA情報を読み取って、それにしたがって特殊なタンパク質でも埋め込むんでしょうか? まあでも、「なんでも治せる」という役割が分かればいいので、これは魔法と同じものと認識して問題ないでしょう。
    クルーガーの使っていたバリアのようなものも同様。電磁波か何かを起こして銃弾を変形させる、もしくは破壊しているようです。私はゲーム『メタルギアソリッド2』のフォーチュンのアレを思い出しました。
    あと気になったのが、カーライルのシャトルをこじ開けるときに使われた装置。壊したい対象に向かって、レーザー光が○や△や□に表示されるうちから切り取りオプションを選んで、決定すればそれで一発。大気圏突破にも耐えられるはずのシャトルの壁があっさり切り取られてます。速い! 映画『ミッション:インポッシブル3』では、護送車の壁を壊すために特殊なジェルのようなものを吹きかけてましたが、あれは固まるまでしばらく待ってないといけませんでした。それに比べてこちらは一瞬ですね。なんでこんな技術があるんだと思いましたが、もしかしたら元々は工業用の技術なのかもしれませんね。
  • 主人公とヒロインの関係が弱い?
    映画公開前から予想していたんですが、少なくともあらすじと予告編を見ると、マックスは異なる3つのミッションを同時にこなさないといけないように見えます。つまり、「自分自身を救うこと」、「ヒロインを救うこと」、「世界を救うこと」。これらを一つの同じ過程の中で完全に達成できるプロットは、複雑にならざるを得ない気がします。マックスがエリジウムに向かった動機はどちらかというと、「自分自身を救うこと」でした(自分自身の頭を人質にして)。一方で、フレイには迷惑をかけたくないという思いから、彼女の願いはいったんは断っています。しかし彼女がクルーガーに捕らえられたことにより、彼女への責任を感じて……という構図になっています。
    ただ、この展開、なんだかなし崩し的だなぁとも思えるんですよね。もし、マックスが、フレイがクルーガー達に捕らえられたことを知って、その怒りから頭を人質にしてクルーガーに投降する、という展開ならよりヒロインという存在の重要性が際立つかもしれません。
    まあもうできてしまったストーリーにifを考えてもしょうがないですけどね。
    でも、今作の主人公の目的・意志が最終的にどの方向へ向いているのか、ということを観客に分からせるには、少し混乱があるような気がしました。
  • エリジウムそのものには対艦防衛システムがない?
    これも多くの人が混乱することだと思います。マックスを追ったスパイダー達があっさりとエリジウムに着陸していたシーンは私はちょっと疑問でした。
    デラコートというキャラの肩書きが「防衛長官」なので、エリジウムというコロニーには何か防衛用のシステムがあるのではないかと思わせます。しかし、実際には彼女は地上のクルーガーを起動して、地上から不法宇宙船を撃墜しています。
    クルーガーがエリジウムにいるときにスパイダーもエリジウムに侵入できたので、エリジウムというスペースコロニーそのものは、あくまで対宇宙船用の攻撃システムはないと考えた方が良いのかもしれません。不法移民に対する措置としては、もともとは警告だけ、もし着陸したらドロイドを使って強制送還、ということしか想定されてないんだと思います。(総裁がデラコートに対し、移民に対して「人道的な」措置を求めていることからも。)
    どのみち、本当に防衛システムがないのならそうはっきり説明した方が分かりやすいですよね。ところで、Wikipedia日本語版のエリジウムのページを見てみると、関連項目に「ゲーテッドコミュニティ」というワードがあります。詳しくは、そのページを見てもらえれば早いのですが、要するに金持ち、あるいは退職老人のための要塞都市です。
    エリジウムの排他性、閉鎖感はもしかしたらここから着想を得ているのかもしれませんね(未確認)。少なくとも、エリジウムに近い世界は地上で既に実現しています。何でも病気が治せるポッドはないでしょうが。
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カテゴリー: かんたん感想, かんたん感想 -映画

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